それはいつもの如く「ゴールデンウィーク,どっか行く?」から始まりました.昨夏のように明確に行きたいところが決まっているわけではなかったので,まっくいんの状況とみならいの状況を見比べて (まっくいんは◎が3つあるのが羨しいぞ.全体ではまだ勝ってるけど) どうしよう,と言っていたわけです.
そんな中,新聞を広げたら宮崎カーフェリーの広告が.そうか,優雅にフェリーの旅というのも悪くないね.何? 都井岬には野生の馬がいるのか.Wikipedia による解説によれば,国の天然記念物らしい.そういえば前に野間馬は見に行ったなぁ.その前に見に行った尻屋崎の寒立馬は…… 日本在来種種と外来馬の交配で,しかも野生じゃなくて放牧なのですか.しかも都井岬に近い志布志港にはフェリーさんふらわあもあるではないですか.
というわけで目的地が決定したのが4月18日でございました.
とはいえ,混んだ2等船室は辛いし,せっかくフェリーに乗るなら豪華な個室を…… と思ったのに,ホームページで空席を確認して電話したら「今しがた埋まりまして」と言われて,暗礁に乗り上げたわけでございます.
じゃあもう,「九州往復割引きっぷ」でいいや.思ったより安いし.
サイバーステーションの空席照会で空いている列車を組み合わせる,というのはお手のもの.あと,九州内の移動といえば九州のバス時刻表にも非常にお世話になって,旅程が出来上がったのでございました.
5月2日,最寄り駅を始発で出発.早朝だからできる「大阪駅で環状線ホーム→7番ホームの2分乗り換え」に成功してしまったので,「新幹線の乗換改札は5時30分からです」と言われてしばし佇み,ホームに上がっても乗るべき列車のドアが閉まっていてしばし佇む.
という現実を見せられると,宮崎県知事様が「どげんかせんといかん」というのもわかるような気がするのだ.2人とも行程のほとんどを寝ていたから,あまり遠さを感じてないというのはありますが.ちなみに当初のフェリーだと大阪南港かもめ埠頭から宮崎港まで13時間30分.来年春に九州新幹線鹿児島ルートが全線開業すると,「新大阪から鹿児島中央まで約4時間+鹿児島中央から宮崎まで約2時間」の方が速くなってしまいます.ええ,もちろん伊丹から宮崎まで1時間強ですからまったく勝負になりませんけど.
実際には「にちりんシーガイア」には高鍋駅で別れを告げ,駅裏の海水浴場で海を眺めて時間調整.宮崎交通バスで西都バスセンターへ.最初から最後まで乗客は我々2人だけという,誠に嫌な出だしである.
まずは遅めの昼ごはん.嘉永元年=1848年創業の本部うなぎ屋で,本日は鹿児島県大隅産を頂きます.
大豆をすり潰して味噌汁に入れたものが呉汁だそうで,けっこうボリュームがありました.香ばしいうなぎとともに満足して,さて次は?
※ 今回は到着が昼の部ラストオーダーギリギリになりそうだったので,高鍋駅から電話しておきました.少し後から来た人は断われていたのでよかった!
中学校の社会で単語はよく聞いていたわけですし,堺・京都・奈良あたりにはたくさんあるのですが……
近畿圏のほとんどの古墳は「宮内庁管理につき立入禁止」なのに対して,西都原古墳群には300以上の古墳があり,ご覧のようにいろいろ楽しめるようになっています.この古墳自体はいいんですけど.
- 地図を見れば,古墳群の中心に「西都原」というバス停があるけど,バスセンター発は平日夕方1本,西都原発は平日朝1本だけ.観光路線じゃなくて,その向こうの集落から通学するための路線で,田舎ではよくある話.
- 「西都バスセンターから徒歩20〜30分」と書いてあるけど,実際には中心部まで2.5km,奥まではさらに1kmくらい.これもまあ,田舎ではよくある話.バスセンターにはタクシー営業所も同居しているので,急ぐなら利用すればいいわけだし.
- 古墳同士は微妙に離れている上,ひとつひとつに自動車用の駐車場があるわけではないので貸自転車がある.西都原ガイダンスセンター このはな館で,なんと無料.ここまではよいが,このはな館のホームページによると「90分まで.貸出時間は10:00〜15:00」と書いてあり,のんびりうなぎを食べた我々には自転車は与えられない!
- 実は,このはな館に電話して聞いたところ,15時を過ぎても「17時までに戻ってくるなら」貸してくれる.ただし,我々が行ったときは係の人はいなくて苦労したが「貸出簿に住所氏名と台数を書いて,となりのガレージから好きな自転車に乗っていってよい」ことがわかった.
- とはいえ,別の親子連れは何も手続きせずにガレージから自転車に乗っていった.だって鍵がついたままだし.
- 17時少し前に帰ってきたときには,ガレージは開いていたけど貸出簿のある部屋には鍵がかかっていて,今度は係の人も見当たらず,返却時間を記入することができなかった.帳簿上,我々は自転車を返却していない悪人になっているはず.
- 芝生でしばらく休憩したら17時を過ぎたのだが,道の駅とは違い営業終了後はトイレさえ使えなかった(泣)
※以上は2010年5月2日に実際に体験した状況ですが,現状と一致しているとは限りませんので,現地に行かれる前にご確認ください.
うーん.ちゃんと管理するのなら「貸出簿を係が確認して鍵を渡す」くらいすべきだし,逆に手間をかけないなら「ご自由にご利用ください.17時までにここに戻してください.」でいいやん…… やっぱり,利用者の立場に立っていない施設はどげんかせんといかん.続く.
(2010.-5.-7.公開)
前回は明記しませんでしたが,時間の関係で西都バスセンター←→西都原間は宮交タクシーで往復しました.運転手さんの「大きな荷物は預かっておいてあげるよ.営業所に置いとくから.」というご好意に甘えたのが実は大正解でした.最近2人で出かけるときの基本装備はリュックサック2つ+BORG の入ったケース(長さ60センチ強)ですが,こういうときはリュック1つ+BORGケースを置いていけるように荷物を振り分けてあります.
というわけで,西都バスセンターまでタクシーで戻り,今度は宮交シティ行きのバスに乗り込んだところで「本日みやざき国際ストリート音楽祭2010開催のため,橘通りが通行止めになりますので迂回運行いたします」の文字を発見.
いや,正直この日の宿は苦労したのです.楽天トラベル等の予約サイトでは全然ひっかからず,iタウンページで「宮崎市 ホテル」で検索して,出てきた名前を Google に放り込んで公式サイトを探しまくって,最終的に宮崎県市町村職員共済組合 ひまわり荘の空室状況が「○=空きあり,×=満室,TEL=電話でご確認ください」の三択なのを不思議に思いつつ電話して,やっと受けてもらえた次第.
しかも,目的地である繁華街の周辺で迂回するらしいので,いったいどうなるのか見当もつかないのが困ったところ.貼り紙には「迂回します」と書いてあるだけで,地図とかついてないし.まあ,そこは適当に何とかなるだろう,と思って乗っていくと,本来はバスを降りて10分ほど歩かないといけないはずの「ひまわり荘」の前の道路に迂回するという素晴らしい好運に恵まれた……
のだが,迂回運行中のためそのバス停では停車せず,本来降りるはずだったバス停まで連れていかれるという,あんまり嬉しくない結果に終わったのでございました.
さて,今日の朝食は8時前に「のぞみ」車内で自家製の超熟ロールサンドイッチ,昼食が14時半にうなぎでしたが,夕食は2本立てでございます.
まずは「とり乃屋」で (公式サイトはないので食べログの該当ページ) 鶏のもも焼きを.
そこらで売っている鶏とは一線を画す歯応え.でも単に硬いのではなく,噛んでいて心地よい固さなのです.ご主人によると,焼く前の状態で1人前550g程度あるらしいですが,ペロッとなくなってしまいました.ただ酒を飲むのが前提なので,きゅうりも鶏も私にとってはちょっと塩辛い(泣)
食べログでは「鉄板に残った汁にごはんをからめて食べる」ことになっていますが,2本立てなので自粛しました.
しばらく散歩.県庁の前には「ふだんの休日は県庁の入口だけを公開していますが,ゴールデンウィーク期間に限り,知事室の扉を開けます.(ただし知事室には入れません.知事もいません.知事の着る作業着はご覧になれます)」という貼り紙があったので,今でも観光スポットなんだね.
お腹を落ちつかせて「一平寿し」へ.
最近,近くのスーパーで新鮮なサバを買ってきて,自家製バッテラをよく作るのですが,まったく別ものでした.塩辛さも酢っぱさも前面に出ておらず,輪切りのレモンも絶妙な香りを加えていてうーん,この味を出したい!と2人で声を揃える始末.
というわけで,「やまけんの出張食い倒れ日記」による「やまけんの全国食い倒れガイド」を参考にして3軒を食べ歩いた一日は更けてゆくのでした.この本によれば「締めはうどん」らしいのですが,もう無理.ホテルに帰ってお休みなさい!
(2010.-5.10.公開)
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