まっくいん&みならいの「みちのくふたりたび」
〜3日目 「下北で 雨にも負けず バス観光」〜

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明け方軽い地震で目が覚める(苦笑)。私は何も思わなかったが、みならいに「このホテルは海のそばだ」と指摘されて窓を開けると目の前に広がる陸奥湾。慌ててNHKをつけてみたが津波の心配はないということでひとまず安心。ホテルの朝食を平らげ、9:00前にチェックアウト。

昨晩多少神に祈ったのがきいたのか、お天気は曇。しかし、JR大湊駅では列車遅延や運休のお知らせをしており、まだJRのダイヤは乱れているようだった。大雨の影響か地震の影響かは定かでないけど。大湊駅前郵便局でみならいが旅行貯金をした後、JRバス東北の田名部行きに乗って出発。

本日の観光その1は、「尻屋崎」に行くこと(青森県東通村のHP参照)。田名部バス停近くのむつバスターミナル(下北交通バス)から尻屋崎行きのバスに乗る。また例によって私は熟睡していたのだが、みならいの「寒立馬(かんだちめ)がおるで」という声で目が覚める…で、起きて窓の外を見たときには寒立馬のいる風景は遥か彼方にあるのはお約束(爆)。

尻屋崎には10:40ごろ到着。ここまで乗ってきた客は我々二人だけである(苦笑)。当初の予定では尻屋崎でゆっくり海を眺めたり、寒立馬とたわむれたり(謎)、昼御飯を食べたりして13:00のバスでむつ市街へ戻るつもりだったのだが、尻屋崎バス停の近くには土産物屋が一軒だけ…。おまけに乗ってきたバスが横揺れするほどの強い風が吹き荒れていて、とてもゆっくりと海を眺められる環境になかったため、即座に11:00のバス(折り返しやね)でむつ市街に戻ることにした(苦笑)。

とはいえ、吹き飛ばされそうになりながらも灯台の近くまで行って海を眺める。天候はよくなかったけど海はとてもきれいだった。ただ、灯台の近くには寒立馬がいなかったので「残念やなぁ」と思いながら帰りのバスに乗る。むろん乗客は2人である(爆)。

バスがしばらく進んだところで運転手さんが「せっかく来たんやから寒立馬に触っといで」と道路の脇にバスを止めてくれはった。「時間はいいんですか?」ときいたら「2〜3分ぐらいなら大丈夫」とのこと。運転手さんに感謝である。バスが止まった所からちょっと叢に入ったところに一頭ぽつんと寒立馬が座っていた。寒立馬はとてもおとなしくて鼻づらを撫でても特に嫌がられなかったなぁ…。その後バスの車窓から、10頭ほどの群れも見たので満足。

すぐにバスに戻り再出発。尻屋崎滞在時には雨には降られなかったのに、帰り道の途中で大雨になったのは日頃の行いがよいということで(ぉぃ)。むつバスターミナルまで戻ってきて、すぐそばのダイエーでひと休み。るるぶを見て「楠こう」という店で釜めしを食べることにする。うに釜めしと五目釜めしを注文したのだがおいしかったし体も温まったのでよかった。

本日の観光その2は恐山なのだが、バスの時間まであと1時間程度あるため、2001年3月に廃線となった下北交通(下北〜大畑間)の跡を見に行く。歩いている途中で海老川駅の駅標を立てている店があった。また、田名部駅の駅舎は観光案内所として使用されているようだけど、周辺の線路そのものはきれいにはがされていたし、昔踏切だったところには「この踏切は廃止となりました」の看板。何か寂しい雰囲気やな…

14:25発の恐山行きバスはちょっと遅れてやってきた。乗客は4人。車内では恐山観光案内のテープが延々と流れている一方で、雨の中をかなりのスピードでバスは山道を登っていくのでちょっと怖かった。で、恐山観光案内の中で「冷水(ひやみず)」の説明が終わったところでちょうど「冷水」バス停に到着し、運転手さんが「はーい、冷水飲んできてくださーい」…私は一杯だけ飲んだんで10年長生きするんやろたぶん。ちなみにみならいは二杯飲んでいた。それ以上にこの雨の中で冷水のバス停から人が一人乗ってきたことに驚いたが。

ちなみに、高野山、比叡山、恐山が日本三大霊場らしいのですが、比叡山は霊場というよりは完全に観光地と化してる気がします(暴言)。

15:00ごろ恐山に到着。バスを降りるなり硫化水素(いわゆる卵の腐った臭い)に囲まれる…。休憩所のおばちゃんに「帰りのバスはどうされるんですか?」ときかれたので「タクシーで薬研温泉に行こうと思ってるんですが」と答えると、水色のシャツをきたおっちゃんが来て「そしたらタクシーが来たらここで待っとくように言うから、ゆっくり観光しといで」と言われる。休憩所に大きな荷物を預け、いざ観光に行こうとしたときにタクシーが来たのでちょっと悪い気がしつつも出発。

本堂にお参りした後、いわゆる「地獄」と呼ばれるところを見学。石が積んであって、そこにたくさん風車が刺してあるんだけど、その風車にときどきパンダの絵が描かれてたりして微妙に雰囲気をぶち壊している(苦笑)。ぐるっと一周して、本堂の手前にあった温泉に入る。といっても温泉場自体はほったて小屋で中には湯ぶねが2つあるだけ。それでも肌がすべすべになったしよかった…ということで観光終了のはずだったのだが、みならいが手元のパンフレットを確認したところ、我々が歩いたのは地獄の入口付近だけだったことと、温泉場は全部で四箇所あることが発覚。

ということで再度地獄巡りに行く。奥の方へ行くと「三途の川」とか「血の池地獄」などの看板があった。でも、血の池地獄の池はここ数日の大雨で色が薄まったらしく血の池だとわからなかった(苦笑)。本来は酸化鉄(錆)を多量に含んだ水で満たされていて赤いんだろうなと思う。…こういうところで中学高校の化学の知識が役に立つんだねぇ(謎)。霊場は湖のほとりで、曇ってて湖にちょっと霧がかかっていたのが、却って雰囲気を醸し出していた。ちなみに温泉は男湯と女湯と混浴と関係者専用らしいので一つだけでいいや。

ちなみにイタコは恐山大祭のときだけいてはるみたい。

休憩所に帰ってくると、さっきのタクシーが待っていてくれたので、慌てて荷物をまとめて出発。運転手さんに「薬研温泉郷まで」というと「ちょっと待ってくださいね」と言われる。すると、来たときに話をした水色のシャツのおっちゃんが助手席に座って、「こいつは見習いなんで私が隣に乗っていきますわ」…おっちゃんもタクシー運転手だったのね。

助手席のおっちゃんの指示に従いながら、見習い運転手さん(みならいと紛らわしいぞ)は初めての山道を濃霧に囲まれて走ってく…それなりに怖い状況である(苦笑)。で、山道を下ってく途中、おっちゃんは恐山の自然や下北半島の観光案内などいろんな話をしてくれはった。その話に見習い運転手さんも感心しているのはどーなんでしょ?…まぁ研修ということでいいのかな。

おっちゃんの話をいくつか書くと、

最後のがしゃれになってないんだが…まぁ、タクシーは順調に本日の宿泊先薬研荘へ到着したのだった。

部屋に通してもらってちょっと一息と行きたいところだが寒い(泣)。実は昨日から私は服を4枚重ね着してる状態。…念のために書いとくが今は8月である。でも、携帯に配信されてきた天気予報には「最高気温18度」って書いてあるし。暖房器具を探してみたが見つからなかったのでお風呂上がりにすぐ布団にくるまって寝ることを固く決意する(苦笑)。とりあえずお茶を入れて、お膳の上にあった下北半島の観光ガイドを眺めたりして夕食まで過ごす。

18:00ごろから夕食。山の幸と海の幸が半分ずつぐらいのお膳。女将さんに「大雨で海がしけててイカはないんですよ、ごめんなさい」と謝られる。でも、キノコの紙鍋は「こんなにおいしくキノコ食べたのは初めてかも」ってぐらいおいしかったし、生のキクラゲなんて珍しいものも頂いたし、他の品々もおいしくてかなりハイペースで二人とも食べてた。お腹いっぱいになって大満足。

食後は温泉でよーく暖まってた。浴衣に着替えてからは布団に潜り込んでとっとと就寝。


本日の写真は〜写真館〜(8/12)へどうぞ。


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