いつまでも おわらない あくむ

もくじ(その1〜その5)


みならいの悪夢・1999年10月25日

古本屋にいた。

というと正確ではない。体育館のようなだだっ広い会場で古本市が開かれていて,たくさんの古本屋が店を出していた。

その中をうろうろと回っていると,お目当ての本が見つかった。そんなに古くはないのだけど,22巻組かつ予約配本制の本なのでふつうの本屋ではなかなか入手できない。

店主に聞くと,さすがに全巻は揃っていないとのこと。けれども,近いうちに揃う予定なので,揃ったら連絡をしてあげる,と話が進んでいく。

それじゃあ,この紙に連絡先を書いてください,というところから突如悪夢が始まる。

ペンを手に持つけれど,どうやっても手が動かない。

いや,違う。動くけど,文字が書けない。

いや,違う。文字は書けるんだけど,思っている内容が書けない。

誤解しないでほしい。住所をど忘れしたとか,そういうわけではないんだ。

頭の中ではちゃんと書くべき内容が浮かんでいるのに,手は別の文字を書く。

そして,腹の立つことに,消しゴムで消す作業だけはちゃんとできるのだ。


だんだん店主がイライラしてくる。気が付くともう1時間以上過ぎている!

自分ももちろんイライラする。けれどもいっこうに書けず,消しゴムの消しクズだけが増えていく。

ついに主催者(と思しき人物)がやってきて,店主に向かって「○○さん,もう10時を過ぎてます!撤収の時間ですよ!早くしないと,会場の超過料金取られますよ!」

店主も「いや,撤収したいんですけどね,コイツが……」

その横で,まだ書いては消し,書いては消ししている自分。

そこでハッと目が覚める。眠った気がしない。


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みならいの悪夢・1999年11月7日

バスに乗っていた。

いや,正確に言おう。バスの中でけん玉をしていた。

まっくいんは……いや,幼少のみぎりのまっくいん嬢はけん玉がうまかったらしいが,私はヘタだ。

ま,うまくても混雑したバスでけん玉をやるというのは恥ずべき行為だけど,私は混雑したバスの進行方向左側の窓際の椅子に座って,けん玉をしていた。

下手なけん玉を揺れるバスのなかでやっているとどうなるか。それは,誰が考えてもわかる。事実,その通りになった。

ガラスが割れた

のである。それでも一心不乱にけん玉を続ける者1名。迷惑そうにこっちを見る人々多数。何度もガラスが「ガシャーン」という音がする。


ふと気付くと,状況が違う。私はバスに乗っていた。

混雑したバスの進行方向左側の窓際の椅子に座っていた。

……何も違わないじゃないかって?

私はけん玉などしていない。膝の上のノートパソコンを一心不乱に操作しているのである。私の愛機である。

が,しかーし。私は

ノートパソコンで「バスの中でけん玉をやる」ゲームをやっていた。

かたかた,がしゃーん,かたかた,がしゃーん。

その繰り返しに私は大笑いしていて,やっぱり周囲の顰蹙をかっているのである。

その瞬間,自分の笑い声で目が覚めた。


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米穀通帳さんの悪夢(1999年11月11日掲載)

記念すべき初めての投稿をいただきました。米穀通帳さんの悪夢を覗いてみましょう。

私の悪夢は、『現実に振られた女に、夢の中でも延々と振られ続ける』といった内容です。
これは、結構辛かったです。『覚えてろよ』って感じでしたが、本人には責任が無いので、どうしようもなかったです。この時は、すごく目覚めが悪かったです(笑)。

本当に「いつまでも おわらない あくむ」にピッタリのご投稿ありがとうございます。私はずぅ〜〜〜えったいにこんな夢は見たくないです。

あ,自分の笑い声で目が覚めるような夢も見たくないですけど。


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みならいのささやかな悪夢・1999年11月25日

目が覚めたら,午後2時だった。

という夢を見た。もう,何が何だかわからない。

イヤな夢だなぁ,と思って

目が覚めたら,正午だった。

今度は夢じゃなかった。


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よしともさんの悪夢(1999年12月2日掲載)

ボクの夢には、パターンがある。
たいていの場合、主人公はボク自身であり、超能力が使えるのだ。
といっても、テレポーテーションと透明になって他の人に見えないようになることしかできないんだけど。
先日見た夢では、ボクはスラムの窃盗団の一人という設定だった。
映画館にいたボクら窃盗団は、何故かどこかへ急行しなければならない事態に陥った。ボクは、目的地を知らないので前を走る仲間を追いかけるのみ。
道路を北へ、みんなから少し遅れて走っていると、前方の交差点でケンカが起きているのがわかった。遠くからでよくわからないが、どうも窃盗団の一人が誰かといさかいになったらしい。
窃盗団とおぼしき少年は、交差点を右に曲がって逃げていく。
追いかける別の少年。そして、さらに追いかけるボク。
500mぐらい走ったところでようやく追いついた。
2人が立ち止まって口論していたからだ。
そして、その二人を見てわかったのは、
逃げていた少年も追いかけた少年も、窃盗団とは全く関係がなかったこと。

『徒労か...』と思うとどっと疲れたが、みんなに追いつかねばという想いが休むことを許さない。急いで引き返そうと思った瞬間、追いかけていた少年が、逃げていた少年に捨てゼリフを吐いて振り向いた。その時!
追いかけた少年は、車にハネられた。
振り向いて道路を渡ろうとし、自動車の接近に気が付かなかったのだ。
あわててドアを開けて飛び出てきた運転手。
ボクの姿を認めると、『あぁ、君。すぐに救急車と警察を!』
冗談ではない。今ボクは、窃盗団の一員なのだ。
警察なんかと関わる訳にはいかない。
すぐに、(文字通り)姿を消した。

そして......そこで目が覚めてしまった。

非常にリアルな悪夢ですね。『あぁ、君。すぐに救急車と警察を!』というセリフはあまりにリアル過ぎるように感じますが,実はよしともさんは某救急病院勤務で,救急車からの受け入れ要請の電話を取る立場にあるから,かな?


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