みならいの放浪記 1999 如月・第4回
〜大垣にて〜

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《前回までのあらすじ》

第2回は起床から4時間で終わってしまった本連載,まっくいん嬢は「完結まで19回かかるやん」というし(24時間÷4時間×3日間+前書き1回,という計算らしい)どうしようかと思っていたのだが,第3回では無事10時間ほど進むことができてホッとしている,と語る著者。

《おことわり》

今回は一部あまりよろしくない表現が出てきます。

**おこさまはよんではいけません**

ちゅうほどのことでもないんだが。

さっきの道を岐阜方面にもう少し進んでいくと,中部電力大垣支店が現れ,交差点を渡ると「中部電力前」というバス停があり,確かにその目の前が目的のオカサンホテルであった。フロントにはおばあさんが座っていたのでチェックインを済ませる。税込み4800円。ま,ユースホステルだったらこの値段で1泊2食付きだが,そこまでぜいたくを言っても仕方がない。この辺にユースホステルはないし,だいたいこの時間に着いたら夕食には間に合わない。

部屋に荷物を置いて夕食に出かける。同じ建物の中に「岡三そば」という店があり,どう見ても系列会社なのだが,メニューが「焼きそばセット(ごはん・味噌汁付き)500円」など,どう考えても安すぎるので敬遠する。近くに他にめぼしい食堂がないので,ミニストップで調達して部屋で食べることにする。

ミニストップはいわゆるファーストフードも扱っているので,500ミリリットル100円の紙パックで飲み物を調達して,ハンバーガーとポテトを注文した。

飲み物とデザートをまずビニール袋に入れてくれて,番号札を渡されて「しばらくお待ちください」と言われる。しばらく待っていると商品が出てきたのだが,ファーストフードの基本として紙袋に入っている。

かくして,ビニール袋1つ,紙袋1つを持って,傘をさしながら帰るという哀しい事態になってしまった。降りしきる雨の中,紙袋を濡らせば笑えない状態になることは容易に想像がつく。なんとか傘をさして店を出たところで,もう1つビニール袋をもらえばよいということに気が付いたが,いまさらもどるのも面倒だ。とぼとぼ帰る途中,タイルに足をのせたとたん雨で濡れていてツルッ。よくあれで無事だったものだ。

部屋は思っていたよりかなり広かった。バス・トイレがついているだけでなく,ベッドの周りには広々と空間があるし,机とソファーまである。ビジネスホテルにしては珍しく,テレビは100円を入れたら60分見られる方式。ただし,私はお金を入れずにしばらく見ていた。壊れていたのか,前の人が入れてくれていたのかは不明。

ところが,これまたビジネスホテルにしては珍しく(というかこういう構造なんだから仕方ないんだが)有料ビデオの設備がない。あ,私にそういう趣味があるという意味では決してないので念のため。珍しいな,と思っていたら発見した。ベッドの脇の棚。聖書があるのはよくある話だが,聖書の他になぜか

モルモン教の経典

および,

プレイボーイ数冊,エロ本。

を発見。ただし,プレイボーイは最近のものだったが,その他は1990年発行なんてものも。

ま,それはどうでもいい話で,シャワーを浴びて22時頃には寝る。明日は6時起床,6時半出発の予定。きりがいいので以下次号。


次回予告

2日目に彼を待ち受けていたのは,近鉄に次ぐ巨大私鉄である名古屋鉄道の迷路のような路線であった。

問題。日本一の巨大私鉄はどこか。
答。JR東日本。

なんだけどぉ,JRを除けばやっぱり一番が近鉄,二番が名鉄。彼はこの巨大な怪物にどのように立ち向かうのか?次回,名鉄の奇跡。ウオーリャーッ。


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