まっくいんの卒業旅行・第3章
〜餃子と梅と納豆と〜

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3月12日。この日の予定はもともと、「宇都宮で餃子が食べたい」から 発展して、「水戸で母親に納豆を買おう」、「日光東照宮も行けそう」 「偕楽園に電車止まるやん」…とどんどん膨らんでいって、結局 全部行くことにしたという…ま、無茶苦茶やけどね。この日から移動には 青春18きっぷを使用。

8:00に上野から快速に乗るべく、7:00ぐらいにユースを出る。 7:48に目的の「快速ラビット号宇都宮行き」がホームに入ってくる。 決してうさぎさんが車両に描かれていたりはしない。名前だけ。 発車するまでにコンビニで買った朝ご飯を食べる。8:00出発。 大宮から熟睡。小山(おやま。この日まで「こやま」だと思っていた) で目が覚めて終点宇都宮まで起きていた。

宇都宮から日光線に乗る。だいたい1時間に1本程度。だから観光客だけ じゃなくて地元の人も結構乗ってきた。10:44に日光駅到着。 駅の外に出ると、「日光東照宮、徒歩15分」と書かれていた。「次の 電車まで1時間近くあるし、まぁ、参拝して余裕で帰ってこれるだろう」 と歩き出す。

しばらく歩いていくと、なぜか右翼の宣伝カーが…。あと、日光は湯葉と 練り羊羹と「づぼら漬(名前ちゃうかも)」が名物らしい。一応、サンクスと セブンイレブンもあった。途中に「お好み焼き、火の車」という店があって 「つぶれそうな名前やな」と思う。

途中で日光市の観光案内板を見つける。「日光東照宮、徒歩25分」 …あれっ? JRの駅には15分って…とりあえず、少しペースを上げる。 しかし、登り坂なので、あまりスピードは上がらず。空気は少しひんやり していて気持ちいいのだが、汗びっしょりになってきていた。「まだ 雪が残ってるんやねぇ」とか思いながら一生懸命歩く。

日光東照宮につくころには息が上がり気味、結局25分かかった。日光市の 方が正しかったのである(苦笑)。「やっと着いたんで賽銭ぐらい」と思って 拝観料を見ると何と1,250円。ちょっと待てい。あたしには高すぎる。 即座にUターン。結局鳥居をくぐっただけであった。

次の電車まであと25分弱。一応路線バスがあったので、バスに乗ろうかと 思ったが出ていった後、仕方なく下り坂をダッシュ。マラソン選手は下り坂で よく故障するらしいけど、実際足つった。それでも必死こいて15分でJRの 駅に戻る。JRの看板はやはり徒歩15分。走っての間違いじゃないだろうか? 電車に乗ったあと、疲れて宇都宮まで完全に寝ていた。

宇都宮駅で降りる。「日本一餃子の消費量が多い街」と聞いていたので、 駅を出たら餃子屋さんがいっぱいあるんだろうと思っていたら一軒もない (笑)。多少うろちょろしたがやっぱりない。宇都宮滞在時間は食事を考慮して 40分程度だったので焦る。駅前の百貨店に入ってみる。餃子6つで 400円。あたしには高い。「宇都宮餃子会」に加盟してようが何だろうが 高い。次に地下の食料品売場に行ってみる。「餃子おっとっと」が売っていた がそんなんには興味ない。駅に戻る。駅弁のとこを見てみたけど、餃子が 入ってるもんなんてない。「餃子きっぷ発売中」の広告も視界に入るが ゆっくり見る精神的余裕がない。

結局、駅構内の「ギョーザ」ののぼりのあるお店に入る。食券制の セルフサービスの店で「餃子サービスランチ」が450円。…初めからここに すればよかった(苦笑)。餃子が6つとご飯とスープがついていた。おいしい。 市販の餃子に比べると野菜がちょっと多い気がしたが「これが宇都宮の餃子 なんやろ」と満足する。本当にそうなのかわからない。しかし、土産物屋の 餃子は1,200円ぐらいして買う気が起こらなかったので確かめられない (笑)。

食事が終わったのは13:10。目的の電車は13:11。走る。しかし、 ホームに降りるとお姉ちゃんの集団が涙ながらに東京に行く友人を見送って いてドアを封鎖している。ちょっと気をとられてるうちに目の前でドアが 閉まり電車は行ってしまった。仕方なく、13:20の電車に乗ることに する。次は小山で13:47の水戸線友部行きに乗る予定なのだが、 13:20の電車が小山に着くのは13:47。接続時間0分。乗り遅れたら 偕楽園はなしやな、と考え始める。

しかし、奇跡的に小山で乗換に成功する。駅の放送で「ドアを閉めて 下さい」って言ってたから、車掌が時間になってもドアを閉めなかった んやろ(笑)。電車に揺られて3つ目の結城駅周辺では、あちこちに 「馬券場反対」の看板が。たぶん、JRAじゃなくて、公営の宇都宮競馬の 方だと思うけど。その後は友部まで熟睡していた。

友部で常磐線に乗り換え。偕楽園駅で降りる。実は偕楽園については「水戸 徳川家の庭園である」という知識しかなかったので、京都のお寺の庭園みたい なものを想像していたのだが、全然違っていた。すごく広くて梅が満開 だった。電車に乗ってるうちから梅が視界に入っていてスケールに感動。 駅に「大河ドラマ徳川慶喜」ののぼりがいっぱいあったのは個人的に頂け なかったけど。それはもう終わったやろ。

どうやら、偕楽園駅には梅と桜のシーズンだけ特急などの電車が止まる らしい。場内の梅はすごく綺麗やったけど、いつか桜の時期にも来てみたい な、と思った。あまりに広いので1時間でまわるのは無理と判断して、適当な ところで後戻りしちゃったけど。こんなにいい所が無料なんはおいしい。 隣りにある常磐神社にも一応参拝。まつってあるのは徳川光圀と徳川斉昭。 日光の家康とは大違いである。…もちろん、拝観料。常磐神社も無料だった (と書くと家康に悪いかな?)。神社では「水戸の梅祭り」ということで 出店がいっぱいあった。だんご屋は二軒ともお約束のように「だんご3兄弟」 を流していた。

16:20に電車に乗って、水戸に向かう。いくら水戸でも駅降りてすぐに 納豆屋があるとは宇都宮の件があって思えなかったので、駅前の西武百貨店に 入る。梅干しも売っていたので買うかどうか家に電話するが、結局納豆だけ 購入して店を出る。ここで、駅前に黄門さまと助さん、格さんの銅像がある ことに気づく。八兵衛はいなかった(笑)。水戸駅構内のパン屋さんで60円の ワッフルを購入し、常磐線土浦行きの中でおやつにする。食べてから土浦駅 まで完全に眠ってしまう。気がつくと土浦駅で、他の乗客が降りるところ だった。

土浦駅始発の上野行きに乗り換える。ここで、東京に来るとあたしが 拒絶反応を起こすものその2が車内にあることに気づく。その1は発車前の メロディーである。やかましいって思う(だいぶ慣れたけど)。 で、その2と いうのは電車のスクロール。例えば、「次は 東京」って表示されると、 「Next Tokyo('o' の上にはバーがある)」って出て、関西のJRではまた 「次は 東京」って出るところが、向こうでは「次は トウキョウ」って出る のである。しかも片仮名は半角カナ。何で片仮名なん?が拒絶の理由1。 何で「次は」は漢字なん?が理由2。とか言いながら、「ひたち野うしく」 って駅は片仮名表記は「ヒタチノウシク」だし意味あるんかなぁ、と 眺めながら思ってたりするんだが。

#追記:この後帰ってきてから、関西でも阪神や大阪市の地下鉄では メロディーが鳴ってることに気付きました。そして、今年の5月10日から JR大阪環状線でもメロディー鳴ってます。

しかも、発車してからもう一つ驚いたのは、VVVFコンバータの音 (最近の電車が発車するときに「ひゅいーん」とかいってるやつ)に音階が ついていたこと。停車するんで減速していくやん。「ひゅいーん」って音が してるんやけど、停まるときに「♪ドシラソファミレド〜」って鳴ってるの。 発車するときには「♪ドレミファソラシド〜」ってな感じ。マジで。むっちゃ びっくりしてしまったと同時に「ここまで凝らんでも」とも思った。

上野までは常磐線の車内が寒かったのと、熟睡の反動で起きていた。 上野に着いてからは考えるのが面倒だったので、アメ屋横丁にある、一度 行ったことのある釜めし屋「釜めし春」さんに行く。この店はあたしが 東京に住んでいたころ、両親がたまに行っていた店である。一人で行くのは 2回目。五目釜めし(1,050円)を食べる。本当ならお味噌汁をつけたい ところだけど、330円はちょっと…ということで釜めしだけ。おいしかった し、ボリュームもそれなりにあるので満足。

食後はとっととユースに戻り、さっさとお風呂に入って寝る。 前日に足首と腰を痛めただけでなく、この日は筋肉痛も併発。 やってることは楽しいんだが、痛いもんは痛い。


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