時は1999年2月。もうすぐ春休みだ。出かけたい。ところが,いろいろな予定が飛び石に入っていて長い空白がない。さて,どうしよう。
そんなとき,目に止まったパンフレット1枚。「3・3・SUNフリーきっぷ」。名鉄,近鉄,南海3社計約1300キロに3日間乗り放題。値段5000円。ただし,ご利用は12月20日から2月28日までの間に限る。手帳を見る。2月の24日から26日まで3日間は空いている。24日は大学院の追加募集の試験,25・26日は大学の前期入試があるから,絶対にお呼びがかかることはない。決定。
予定を立てる。南海でまだ乗ったことのない線が2本。和歌山港線と貴志川線。和歌山港線の末端,和歌山港から水軒まではなんと1日2本しかないから,ちゃんと計画を立てないと乗れない。
というわけで,今回は 南海電鉄のホームページと近畿日本鉄道のホームページのお世話になることにしたのだが,名鉄はそうはいかない。なにしろ,JRを除けば確か近鉄に次ぐ巨大な私鉄なのだ。名古屋鉄道のホームページだけではどうしようもない。名鉄時刻表をげっとしたいが,そこら辺で売っているはずもなく,名鉄のテレフォンセンターに問い合わせても大阪近辺で売っているかどうかは知らないという。大阪でいちばんありそうなところは梅田の旭屋なんだけれど(鉄道書籍を集めた一角がある)電話で問い合わせたら,ないという。
結局,大学生協でNATTを買った。「名古屋・東海圏JR線・私鉄線時刻表」というやつで,近畿版KATTの親戚である。これなら名鉄線全線のほぼ全列車が載っているし,近鉄も名古屋線とその支線は全部載ってるし,今回の用途にはちょうどいい。全駅掲載ではないけれど……
これをもとにプランをたてて,宿泊は1日目は大垣,2日目は豊橋と決定した。適当なユースホステルはないのでビジネスホテルに泊まろうと思う。インターネットでいろいろ探した。
豊橋の方は,「豊鉄ターミナルホテル」というのが駅前にあって,「3・3・SUNフリーきっぷでご利用の方は10%引き」だそうだ。ガイドブックによると,シングル5200円から。5200円の10%引きならまあいいか,と思って電話すると,基本的には6300円という。よく聞くと,5200円の部屋もあることにはあるが,すぐ埋まるしその日は満室。結局,インターネットで探した方にした。駅から徒歩7分だし,バス・トイレなしの部屋が4000円。ホテルのユニットバスは好きじゃないので,これで充分。その名も豊橋ビジネスホテル。
大垣の方は,インターネットでもあまり有益な情報は得られなかった。NTTのサイトの「インターネットタウンページ」で大垣市,ビジネスホテルで検索したら6軒ほど出てきたので,それをメモした程度。メモに基づいて電話を繰り返し,駅から徒歩なら20分ほどかかるが,バスに乗って中電前(中部電力前)で降りればすぐ,シングル4800円というところにした。このホテルの名はオカサンホテル。変な名前だが,岡本産業かなんかが営業しているのだろう。
2月23日に天王寺に行ったついでに,近鉄あべの橋で3・3・SUNフリーきっぷを購入して準備完了。つづく。